13. 科学的思考と錯覚
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13-1.性格の錯覚と血液型性格判断
ゴークランの占星術の研究:151名の回答者の94%が有名な犯罪者のホロスコープが自分を正しく記述していると回答した。 坂元の実験:A型予期群はA型的な特徴に注目し、B型予期群ではB型的な特徴に注目していた
13-2.科学的であるという「錯覚」疑似科学の見分け方
超常信奉(超常信念):現代の科学知識や自然法則に反しているにも関わらず一定の人々に信じられている現象への肯定的な信念 疑似科学:観測や実験などの経験的事実をもとに、科学的主張のように装われているもの 意図的な詐欺科学
病的科学:人の認知特性とデータの性質についての理解不足から通常の科学研究の中でも発生しうる誤った科学と位置付けられている 疑似科学は対象によって決まるのではなく、方法論や姿勢の問題
科学的方法論を正しく適用できていない
未科学(プロトサイエンス):正しい科学的方法論で研究されていながら、未解明のファクターが多いために知識が十分に確立されていないもの 境界設定問題:疑似科学と科学の間にはグレーゾーンがあって唯一絶対の見分け方は存在しない 理論の側面:いかなる事実によっても反証できない構造を持つ理論
態度の側面:実質的に反証を無効にする様々な方法が駆使され、事実上反証不能になるもの
アドホック仮説:特定のデータや現象を説明するだけの目的でその場限りの後付けでされる解釈や理論のこと ただし、アドホックな解釈を持ち込んで説明することは正当な科学でもしばしばある
制度としての科学の土俵に乗らない
系統的懐疑主義:新しい知識をまず批判的に捉えることでさらに確実な知識にしようとする姿勢(マートン) ピアレビュー制度:新しい研究結果は利害関係のない同業研究者による審査をパスした上で専門誌に発表されなければならない 疑似科学は反証を避けようとする=一般読者のみに向けて本を出してマスコミを通じて支持を広めていく戦略をとる 人の心理が否定よりも肯定や肯定の可能性を好むバイアスを持つため
範囲を限定せずに何かを完全に否定することはできない=帰納という方法の宿命
立証責任の転嫁:全ての現象を科学でうまく説明できないと自説が立証されたものとみなしてしまう
検証への消極的態度
発見の文脈と正当化の文脈の混同
説明項の発見と非説明項の発見の混同
事例の過剰な一般化
統計の御用
心理的要素の軽視
その時点での最善な方法論の不採用
反証を避けて予期やスキーマを確証しようとするバイアス
疑似科学は人の自然な直感や欲求に適合的な人にやさしい科学